なぜか心がいつも満たされないあなたへ
「職場で自分のアピールばかりしてくる人がいて、付き合うのが正直しんどい……」 「SNSの『いいね』や他人の反応が気になって、投稿するたびに一喜一憂してしまう……」
多かれ少なかれ、私たちは誰もが「周りからよく見られたい」「自分の頑張りに気づいてほしい」という気持ちを心の中に持っています。
ですが、その「認められたい」という欲求が暴走してしまうと、他人の目を気にして心が休まらなくなったり、周囲の人間関係をギスギスさせる原因になってしまいます。
今回は、なぜ「認められたい気持ち」が異常に強くなってしまうのか、その心理的なメカニズムを解説しながら、【自分自身の承認欲求を抑えるための対策】と、【身近にいる承認欲求が強い人への対応術】の2つに分けて、それぞれ詳しくお話ししていきます。
【特徴】承認欲求が強い人に共通する「3つの分かりやすいサイン」
まずは、認められたい気持ちが強すぎる人に現れやすい、特徴的な「3つのサイン」を見ていきましょう。あなたの周りや、あるいは自分自身の心に当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
- 「すごいでしょ」の先回りと、過剰な自慢話が多い 頼まれてもいないのに「これ、私がやったんです」「今、寝る間もないくらい忙しくて」と、自分の有能さや苦労をこれみよがしにアピールしてしまいます。
- 他人の評価で心がグラグラに揺れ、否定されると不機嫌になる ちょっとしたアドバイスや反対意見を「自分への攻撃」と受け取ってしまいます。他人に褒められることでしか自分の価値を感じられないため、否定されると激しく取り乱すのです。
- 常に「誰かと自分」を比較してマウンティングする 他人の失敗をどこか嬉しそうに話したり、自分のほうが上の立場であることを示そうとしたりします。周囲を下げることでしか、自分の安心感を保てない状態です。
【理由・原因】なぜ、認められたい気持ちが異常に強くなってしまうのか?
なぜ、そこまでして周囲からの評価にしがみついてしまうのでしょうか。
その最大の理由は、「自分自身の内なる軸」が折れてしまっていて、他人の評価という外側のエネルギーを補給し続けないと、自分の価値を保てなくなっているからです。
過去にありのままの自分を否定された経験があったり、常に数字や成果だけで順位をつけられる環境にいたりすると、心は強い不安を覚えます。「完璧な成果を出さなければ、ここにいてはいけない」「誰かに褒めてもらえない自分には価値がない」という強い思い込み(呪縛)を背負ってしまうのです。
実は、私の周りでも、この「他人の目」を気にしすぎて、自分で自分の心を迷子にしてしまっている人が本当にたくさんいました。
ある人は、職場で行き合うたびに「いつも頑張ってるね」「さすがだね」と言われたくて、自分のキャパシティを超える仕事まで無理して引き受け、「今日も遅くまで残業していますアピール」を周囲に一生懸命発信してすり減っていたり……。
またある人は、SNSに写真を投稿しては数分おきにスマホを開き、「いいね」の数がいつもより少ないだけで「私の投稿、つまらなかったかな」「あの人に嫌われたのかな」と、勝手に不安になって落ち込んでいたりしたんです。
彼らに共通していたのは、「他人に『すごい』と言ってもらうこと」でしか、自分の存在価値を確かめることができなくなっていた点でした。でも、どれだけ周りから褒められても、どれだけ「いいね」をもらっても、彼らの心の乾きは1ミリも癒えなかった。他人の気まぐれな評価に自分の心の主導権を握らせてしまっている限り、いつまでも心が満たされずに苦しいままでいる姿を、私は近くで見てきました。
【自分の承認欲求への対策】他人に求めるのをやめる。自分が一番の「味方」になって承認してあげよう
もし、自分自身の中にも「認められたくて苦しい」という気持ちがあることに気づいたら、そのエネルギーを外に向けるのをやめてみませんか?
特に現代は、SNSの「いいね」の数やフォロワーの反応、画面の向こう側のキラキラした誰かの投稿を見るたびに、無意識のうちに「羨ましいな、私もあんな風にもっと周囲から認められたい!」と、心がザワザワと焦らされてしまいがちです。
ですが、コントロールできない他人の気まぐれや、画面の中の不確実な評価でその「認められたい気持ち」を満たしようとするから、いつまでも乾きが止まらないのです。本当に必要なのは、他人に認められることではなく、「あなたが、あなた自身を全力で承認してあげること」です。
- ×「SNSでたくさん『いいね』がほしい!」「誰か私のがんばりに気づいて!」と外に答えを求めるのをやめる。
- ◎「今日は誰とも比べずに、自分のペースで1日を終えられたね、本当にえらい!」「いつも周りに気を遣ってがんばっているの、私はちゃんと知っているよ」と、スマホを置いて、自分のリアルな事実を自分で褒めてあげる。
誰かに評価されなくても、SNSで注目を浴びなくても、不器用で完璧じゃない今の自分のままで、「よくやってるよ」と受け入れてあげる。
他人の評価軸に頼るのをやめる。自分が一番の理解者になって自分を承認し、たっぷり褒めてあげる。この心のあたたかい軌道修正をするだけで、他人の目を気にする生きづらさは驚くほど軽くなります。
【周りの承認欲求への対応術】認められたい人にエネルギーを搾取されない大人の賢い防衛術
ターゲットにされがちな真面目で優しい人が一番困るのが、身近にいる「認めてアピール」が激しい人の存在です。彼らは、話を熱心に聞いてくれる人を本能的に見抜いて近寄ってきます。職場とプライベート、それぞれの場面で賢く身を守りましょう。
職場では「感情ゼロのオウム返し」で聞き流す
仕事関係の相手であれば、相手への反応を徹底的にフラットにするのが最大の防衛策です。 大げさにリアクションをしてしまうと、相手はあなたを「何でも聞いてくれる都合の良い人」と認定し、さらに多くの雑用や自慢話を押し付けるようになってしまいます。 「そうなんですね」「無事に終わってよかったですね」と、主観や過剰な同情を挟まないシンプルな相槌だけで交わす。相手が勝手に不機嫌になっても、それは 100%「相手の問題」です。期待通りの褒め言葉をあげずに淡々と接するだけで、あなたの貴重なエネルギーを守ることができます。
プライベートなら「無理につるまない、友達を選ぶ」
もし、その「認めてアピール」をしてくる相手がプライベートの友人なら、話は別です。無理にその人とつるむ必要は一切ありません。友達は自分で選んでいいのです。
なぜなら、そんな人と一緒にい続けても、この先ずっとあなたが「相手が承認を得るためのはけ口」にされ続けてしまうからです。
ここで一度、胸に手を当てて考えてみてください。 その人は、あなたにとって本当に大切な友達でしょうか? あなたが本当に困ったとき、苦しいときに、そっと手を差し延べてくれる友達でしょうか?
自分の心や時間を犠牲にしてまで、誰かの機嫌取りをする必要はありません。そんな理不尽な関係からは静かに距離を置きましょう。自分をすり減らすよりも、あなたのことをいつでも大切に思ってくれて、お互いに助け合える誠実な友人と一緒にいるほうが、人生は絶対に豊かで心地よいものになります。
あわせて読みたい:自分を信じられなくて、つい落ち込んでしまうあなたへ
今回の記事を読んで、「私がこんなに『認められたい』と焦ってしまうのは、自分に自信がないからかもしれない……」と、胸の奥が少しチクッとした方もいるかもしれません。
他人の目が気になってしまう根っこには、いつでも「自分を信じてあげられない苦しさ」が隠れているものです。
そんなあなたに向けて、別の記事で【自信がない人へ|落ち込まなくなる考え方】というお話を詳しく書いています。
他人の採点に振り回されず、失敗しても「まぁしょうがない」と自分を責めに生きていくための、具体的な心の整え方をまとめました。今回の記事と合わせて読むことで、あなたの心の中にある「乾き」の正体がもっとスッキリ分かるはずです。ぜひ続けて読んでみてくださいね。
➔ 【自信がない人へ|落ち込まなくなる考え方】を読んでみる
【まとめ】誰の評価もいらない。飾らない自分のままで心地よく生きるために
誰かに「すごい」と言われるために、自分に足りない何かを無理に付け足そうとする必要は、もうどこにもありません。
他人の気まぐれな採点に怯え、合格点をもらうために背伸びを続ける毎日は、今この瞬間に終わりにしましょう。あなたがこれまで真面目に、誠実に積み重ねてきた努力の価値は、他人の口から語られる言葉や、SNSの通知の数によって左右されるほど、軽いものではないはずです。
これからは、あなたの頑張りの「最初の目撃者」であり、「最高の評価者」に、あなた自身がなってあげるのです。
「今日できるだけのことはやった。これ以上はできなくてしょうがない」と、外側の騒がしい審査員たちを全員退場させて、自分の心に自分で100点満点のハナマルをつけてあげること。
明日からのあなたの心に、誰にも脅かされない静かな自信を育てていってくれますよ。



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